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お客様の声

60歳を迎えた社員7名全員が雇用継続にOKしてくれました。
高齢者に特化した金山氏の処方箋とは・・・

金山経営労務事務所 お客様に聞く – (株)田原屋 社長 田原 績氏

左から、金山、㈱田原屋 田原社長、相談役(専務)、営業

(株)田原屋、代表取締役 田原 績(いさお)氏は2007年から金山氏に社会保険労務士顧問を依頼している。金山氏は高齢者雇用に特化したサービスを提供し、田原屋の高齢者雇用の問題を解決した。「社員48名中、60歳を迎えた社員7名全員が、雇用継続に応じてくれた」と田原氏は語る。そんな田原氏に金山氏の労務経営コンサルティングについて詳しくお話をお聞きした。


株式会社 田原屋について

東京都台東区にある㈱田原屋は、のぼり、横断幕、タペストリーなどの店頭広告物を製造販売する会社で、店頭販促、広告制作の企画やイベントなども手掛けている。

創業は大正12年、田原氏の祖父が日本橋に田原商店を開業し、田原氏の父が後を継ぎ、4年前の2007年に、田原 績氏が3代目社長に就任した。

(※)本社:台東区元浅草 工場:埼玉県八潮市
(※)社員数:約48名
(営業24名、工場10名、デザイン10名、経理その他)
(※)資本金:4500万 年商:12億
(※)田原屋のWEBサイトはこちら

本社ビル中央には社員力作の
大きな旗が飾られている
南相馬市「眞こころcafe」の旗
「ソロバンも昔のままです」
昭和初期の田原屋商店
大正12年創業

(株)田原屋の三代目社長、田原氏(52歳)は、できる範囲で東北の復興を支援している。取材に伺った日、田原屋では仮設住宅の被災者の方々の交流を深める和みサロン「眞こころCafe」の看板旗を制作していた。
福島の福祉団体「やっぺ南相馬」が主催する眞こころカフェは、仮設住宅で暮らす人々の憩いの場となっている。

田原屋は、浅草神社で行われる「三陸農家採れたて一番」の、のぼり旗等も協力している。「旗で日本を元気にしたい」と語る田原氏は、広告業の最前線で社員と力を合わせ、現在までリストラを行わず、不況と闘っていた。

田原氏の祖父愛用の品が、田原屋本社3階に展示されていた。大正から昭和初期の品々が、大切に保存されている。
薬のビンやお菓子の箱、手帳、帳簿が並ぶ。

僕が子供のころ、爺ちゃんはここで仕事をしていたのです。冬になると火鉢でお餅を焼いてくれました」と、懐かしそうに話してくれた田原社長は、映画「ALWAYS 3丁目の夕日」を見ると、幼少の思い出と重なり、目頭が熱くなると言う。


当時の田原屋には映画に出てくる、六ちゃんのような人が、住みこみで働いていた。田原屋最年長の専務も10年前に60歳を迎え、相談役として再雇用された。
「僕が高齢者の雇用制度について知っていれば、定年の手続きで専務に損をさせることはなかった」と、社長は苦い顔で当時を振り返る。

知らないと損をするのが高齢者雇用制度、だからこそ、専門家が必要だと語る田原社長に、詳しく話をお聞きした。

60歳を迎える社員に、定年と雇用条件の話をするのが辛かった

田原社長は、経営と労務のことで、いつからどんなことに悩んでいたのですか?

4年前に弊社の社長に就任したとき、長年勤めてくれていた社員2名が定年を迎えることになり、定年後の雇用について、話し合いをしなければなりませんでした。
父も、祖父も、「社員との信頼関係は心意気で結ぶもんだ」という江戸っ子気性でしたから、雇用条件は、一から作るしかない。定年を迎える社員は、私が幼少の頃から、面倒を見てくれていた人達で、どうしたものかと悩んでいました。

定年後の雇用条件の話が、切り出しにくいのはなぜでしょう。

「定年後も働いてもらいたいが、雇用条件は今までどおりというわけにいかない」という話は、切り出しにくいのです。
弊社の給料と労働条件、年金の試算を提示して、話し合わなければなりません。勤務時間を少なくしたり、休日を増やしたりしても、法律で労働条件が細かく線引きされているので、下手したら社員に損をさせてしまう。労働意欲を削ぐことになってもいけない。これは専門家に頼むしかないと考え、社労士の金山さんに相談しました。

高齢者雇用継続制度は社員と会社の双方が納得できるのか


「一人一人の事情を考慮し、
最適な賃金を提案してくれた 」
金山経営労務事務所にはどんな仕事を依頼したのですか?
金山さんに依頼している仕事内容はこちらです。
  • 労務、経営に関する相談
  • 高齢者雇用継続給付金の申請
  • 社則、規約、契約書など、法的な文書の作成
  • 助成金の申請
  • 書類作成、行政への手続き代行など
高齢者の雇用の解決策についてお聞かせください。

『高齢者雇用継続給付金の申請・在職老齢年金の活用などによって、会社と社員の双方にとって、納得がいく落とし所を見つけましょう』と提案いただきました。

雇用条件に納得できず、定年退職した人はいますか?

いません。定年を迎えた7名全員が、残ってくれました。

社員と会社、双方にとっていい落とし所は、どのように決めていくのですか?

社員一人一人の事情に合わせて、金山さんがベストなプランを作ってくれました。扶養家族の有無、年金、業務内容などによって、収入は変わってきます。その中から、最適な賃金をシュミレーションして、わかりやすく提案していただきました。
社員との話し合いは和やかな雰囲気で、私が想像していた条件闘争はありませんでした。「金山さんの試算はわかりやすい。老後のライフプランがはっきりした」と社員が明るい顔を見せてくれたので、ほっとしました。

㈱田原屋のリーダー達 左から、営業、経理、相談役(専務)、デザイン部に勤務

継続雇用ビフォーアフター「最初はだれも信じなかった」

高齢者継続雇用給付の申請 ・在職老齢年金などを活用する前と後では、どのような違いがありますか?

前後を比べると、社員を二人雇えるくらいの差があります。ざっと計算しても、社員10名以上の中小企業だったら、高齢者継続雇用の給付を申請したほうが得です。
高齢者の雇用を促進するために、法律の改正があり、申請のやり方によって、社員一人当たり、年間100万円単位の差が出るのです。
金山さんは継続雇用制度のバイブルでもある、ハンドブック(※)の編集に携わるほど、この制度を熟知しているので、社員にも会社にも最適な給付金が得られるよう、細かくアドバイスをしてくれました。
「社員は定年後も、年金を受給しながら収入を減らさず働けて、会社は人件費をカットできる合法的な方法がある」と聞いた時は、だれも信じませんでした。「そんなうまい話があるもんか」って。しかし、本当のことでした。

高齢者継続給付のバイブルとは、どういうものですか?

「2011年退職金・年金・継続雇用ハンドブック」産労総合研究所から出版されている著書に詳しく書かれています。
金山さんは、このハンドブックで、「実務上の処方箋」をわかりやすく解説されていますが、弊社にとって彼は、かかりつけ医のような存在です。

会社を経営されている方は、この本を読むのも参考になるかと思いますが、もっと良いのは、金山さんに、実際の実務上の処方箋を書いてもらうことです。具体的に何をすればいいのか、よくわかります。

上記ハンドブックのプロローグより抜粋した参考資料

本書では、こうした調査結果のレポートとともに、賃金事情には収録しきれなかった集計表および全回答企業の個別実施一覧を収録しています。

また本書では、解説記事として、適格年金制度の廃止が迫る中での「退職金・年金制度の現状と課題」について栩木敬氏に、希望者全員雇用が現実のものとなりつつある「継続雇用」について金山驍氏ら4名の社会保険労務士の方々に、いずれも入門的な部分から実務上の処方箋までを、分かりやすく解説していただきました。そして、和泉信俊氏には、調査結果2「退職給付制度の現状」の分析を通じ、適年廃止後の課題を明らかにしていただいています。

金山氏が提案した「処方箋」について、具体的にお聞かせください。

社員への処方箋とは、最適な賃金を試算し、雇用に関する、ややこしい話を、わかりやすく伝えてくれることです。
定年後、雇用を継続したときの年間所得はいくらになるか、①賃金、②年金、③給付金、④賞与、⑤退職金の総額はいくらか。給与と年金を合わせた年間所得はいくらになるのか、再雇用後の労働条件(就業規則、雇用条件、賃金決定、諸手当、退職金、年休の扱いなど)はどうなのか、こんなややこしい話、私はお手上げです。
会社の処方箋は、長期的にコストを抑える漢方薬です。金山さんは劇薬のリストラは使いません。
効果はゆっくりでも、漢方薬で乗り越えていきたいという私の信念を理解し、長期的な視野で解決策を提案いただけるので助かっています。

金山氏に仕事を依頼したきっかけ

金山氏に仕事を依頼したきっかけは何でしょう?

6年ほど前に、大学院のOBの集まりで知り合いました。彼は大学院の後輩です。二人とも酒が弱く、煙草も吸わない。同じテーブルで食べながらしゃべっているうちに、真面目そうな人だなという印象を受けました。その時は、金山さんが社労士とは知らなかったのですが、後から知人を通して、優秀な社労士さんだと聞き、顧問をお願いしました。
いつも勘だけで決めているわけではありませんが、この時は「信頼できる」と、動物的な勘が働きました。この勘は当たりました。いい人を選んだと思っています。

「なんでも相談できるから、心強い。彼は、弊社のかかりつけ医です」
金山さんの仕事について、田原社長の評価をお聞かせください。

よくやってくれています。社員一人一人の事情を把握して、必要な手続きはハロワークや年金事務所、健康保険組合等に行って、すばやく処理してくれる。労務に詳しい社員は、いませんから、頼りになります。
もうひとつ、彼は経営にも詳しいですから、経営者の視点でアドバイスをくれます。他の労務士さんじゃ、こうはいかない。
「こんなとき、他の会社はどうしてるの?」と聞いても、経営の視点がなかったら答えようがないのです。しかし、金山さんは、解決策を持っている。実に頼もしい存在です。専務が定年退職するときに、金山さんを知っていたら…損はさせなかったのに、と思うと悔しいです。

田原屋最年長の専務「あの時、知っていたら…」

映画「ALWAYS 3丁目の夕日」と情景が重なるという、田原屋の専務とは。

専務は私がよちよち歩きの頃から面倒をみてくれていた人で、今年70歳、田原屋の最年長です。10年前に定年を迎えたとき、高齢者の継続雇用制度を知っていたら、もっとたくさん得をさせてあげられたはずです。制度を利用しそこねたのは、苦い経験です。当時は労務に詳しい人が会社にいなかったのです。定年と再雇用の手続きは、その道のプロに任せなくてはダメだと、金山さんに出会って痛感しました。

写真左:相談役(元専務)は
田原屋の最年長、勤続52年以上。
不況の中、高齢者の雇用を守り続けている理由はなんでしょうか?

社員が安心して働ける環境を提供したいからです。定年を迎えた社員達も、田原屋に入社したときは20代の若者でした。結婚して子供が生まれ、マイホームを建てた人もいます。新居への引っ越しは社員みんなで手伝いました。喜びも苦労も共にしてきた家族のような存在だから、雇用を守りたいのです。高齢の社員が今までどおり働いている姿を見て、若い社員達も安心してくれるでしょう。
経験を積んだ先輩をお手本に若い社員が仕事を覚え、いい仕事をしてくれます。高齢の方は、お得意先との長年の付き合いがあるから、電話ひとつ入れてもらうだけで、仕事がスムーズに進むこともある。若い社員にとっては心強い存在です。

金山氏に仕事を頼もうとお考えの読者のみなさまへのメッセージ

金山氏に仕事を頼もうとお考えのみなさまへのメッセージをいただけますか。

社労士は、困ってから探したのでは遅い。

社労士さんが必要な時は、会社が困っている時です。困ったときだけ知人や、弁護士に紹介してもらったり、インターネットで探したりしている方が多いのですが、信頼できる社労士に出会えるかどうかは、わかりません。できるだけ早く、信頼できる社労士を探して、かかりつけ医のように、会社の健康状態をわかってくれる関係を築いておくことをお勧めします。そうすれば、困った時に一番いい方法をすばやく提案してもらえますから。

金山さんは、社員の誕生日まで把握している。

社員の誕生日の3ヶ月前には、「そろそろCさんが定年をお迎えになります。準備をしませんか」と、タイミングよく提案してくれます。私も、社員もギリギリまで忘れていることがあるのですが、「何月までにやれば間に合います」と、早めに教えてくれるので、余裕を持って進めることが出来ます。

金山さんには、その場しのぎの策は通じない。だから信頼できる。

会社を経営していると、助成金の話にはなんでも飛びつきたくなるものですが、中には短期的には有益だが、長期的には、よくない方法もあります。金山さんは「危ない橋は、渡らないでください」とはっきり言ってくれます。こういう意見を言ってくれる人とは長く付き合っていきたいと思います。

今後の期待と評価

金山氏に仕事を頼もうとお考えのみなさまへのメッセージをいただけますか。

今から4年前、社長に就任したばかりのころ、労務の決め事が山ほどあり、昼夜を問わず金山さんに電話をしていました。金山さんは親身に話を聞いてくれて、困った時にはすぐに駆けつけてくれました。どれほど心強かったか。本当に感謝しています。

少子高齢化の波は、弊社にも押し寄せ、これからも毎年、1名か2名の社員が定年を迎えます。長い間、一生懸命がんばってくれた社員を、定年退職で見送るのは寂しい。これからも、雇用継続してもらうためには、金山さんの力が必要です。

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
これからも、よきパートナーとして、田原屋を見守ってください。

田原様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。